『憂鬱くんとサキュバスちゃん』リアルなうつ描写は「あるある!」そして禁断の治療術……
漫画のご紹介
ツイッターでまわってきて読んだらすごく面白かったのでご紹介。
見どころ
・憂鬱くんのうつ状態がすごくリアルさを感じる。
・禁断?のえっちなうつ治療術
ざっくりあらすじを述べますと
サキュバスが吸精しようとやってきた男は仕事のし過ぎで鬱になりEDになってしまっていた!なんとか立たせようとサキュバスがあの手この手でがんばるという内容です。
鬱「あるある」なシーン
ぼくが一番「それ!!!」ってなったのがこの9話のエピソード。憂鬱くんがはたらけない(働こうとしてもサキュバスちゃんが止める)のでサキュバスちゃんが仕事に行きます。「今日は遅くなる」というサキュバスちゃんに憂鬱くんは「夜道気をつけて」と声をかけます。その夜、雨が降る中サキュバスちゃんを憂鬱くんが迎えにくるのです。
よくある恋愛漫画のエピソードにみえます?いえいえ、すごく抑うつ状態あるあるって思いました。日向ぼっこしたらそのまま一日中動かなくなってしまう憂鬱くんがわざわざ外に出たんですよ、サキュバスちゃんをむかえに! これって普段は動かないけど「人のため」だったら動くってことなんですね。自己犠牲、人のため、思いやり、責任感、こういうものが強すぎて鬱になっちゃうってよく聞く話じゃあないですか。これがほんと「あるある」だなあと思ったんです。人のために役に立ちたい、自分のことは顧みないし意欲もでないってことはあるあるなんですよね。震災のときひきこもりがボランティアで外に出たというニュースをききましたが、それと同じですね。
サキュバスちゃんのえっちな治療
タイトルからわかるんですけど、サキュバスですから憂鬱くんを誘惑するわけですよ。けど、憂鬱くんはEDだから不発なんですけどね。これって当然医療や福祉の仕事でやるわけないしやっちゃいけない治療なんですが、それだけに面白い。もちろんテキストに載っているわけもないし(そもそも虐待になる)、研究もぼくはきいたことがないです。それだけに、ギャグ漫画だからこそ描ける内容だから面白い。誘惑してきていても無気力な憂鬱くんで効果がないんですが、これは「興味ないね」とかクールを気取っているわけでもなく本当に気力がないんです。そんな相手に親身になって助けるってのは職員とかそういう人じゃなくてよいパートナーがいたらあり得るかもしれないことですよね。それって、マニュアルも何もないし研究もないし、どうしたらいいかわからないじゃないですか?それだけに興味深いですね。一番患者と面と向かう人間じゃないですか?職員のように相談できる人間がいるわけでもなし専門知識もなしに。この視点を再認識できたという意味でこれは考えがいがあるなあと。
もう一つ、「あるある」があるんですがサキュバスちゃんは常に「YES」枕を使っているんですがあるとき「NO」枕を使っていたんですね。理由は「無理やり風にされたいときも……」とサキュバスちゃんは言うんですがその「NO」枕に対し憂鬱くんは「なにか怒らせるようなことしましたか?」って言うんですよ!別にセックスするわけでもないけど「相手を不快にさせた?」「怒らせた?」って人の顔色を恐れるのもあるあるですねえ。